【思考】商品広告を作るときの思考
15秒の商品広告を作ったときの、企画・コピー・見せ方・修正のリアルな判断を、実際の制作過程に沿って解説します。
このコースで学ぶ内容
広告制作の判断を追う
- 広告は「伝わるか」で判断する
作品づくりと広告づくりでは、判断基準が変わる 今回は、実践コースで公開している「15秒の商品広告(キッチン家電)」を作ったときの思考を振り返ります。手順そのものは実践コースにあるので、ここでは「なぜその判断をしたのか」に絞って解説します。 最初に切り替えたのは、判断基準です。MVやアニメのような作品づくりでは「良い映像か」で判断しますが、広告では「見た人に商品価値が伝わるか」がすべてです。どれだけ映像がきれいでも、15秒後に「で、何の商品だったの?」となったら失敗です。 見た人が3秒以内に「何の商品か」分かるか 15秒後に「何が便利なのか」を一言で言えるか 映像の美しさは、その2つが成立した後の加点要素 自分が見せたいものより、視聴者が受け取れるものを優先する
- 締めのコピーを最初に決めた理由
「切る手間、もういらない。」から逆算する 今回の制作では、映像を作り始める前に、最後のコピー「切る手間、もういらない。」を先に決めました。順番が逆に見えるかもしれませんが、これには理由があります。 コピーが決まると、「切る手間」が課題として冒頭に必要だと分かります。だから冒頭は大きな野菜が置かれる「面倒そう」な絵から始める。中盤は手間が消えていく過程を見せる。つまり、最後の一言が決まると、15秒全体の設計が自動的に決まっていくのです。 コピーは「商品のメリットを一言で言うと?」への答えとして考える コピーが決まる=動画の始まりと終わりが決まる 候補は複数書き出し、一番短くて具体的なものを選ぶ 映像で伝わることをコピーで繰り返さない(役割を分ける)
- 「説明」ではなく「気持ちよさ」で見せる判断
機能説明の広告は、SNSでは止まらない 商品広告と聞くと、機能を順番に説明する映像を思い浮かべるかもしれません。しかし今回は、野菜が高速で均一に細かくなっていく「気持ちよさ」を軸にする判断をしました。 理由は、この広告が流れる場所がSNSだからです。SNSでは、説明を聞く準備ができていない人の指を止める必要があります。「なんか気持ちいい」で止めて、見ているうちに使い方と便利さが分かる。この順番が、SNS広告では強く働きます。 この判断は、プロンプトにもそのまま反映しています。実践コースに掲載している実際のプロンプトを見ると、「気持ちよさを強く見せる」「カチッ、シャッ、ザザッなどの効果音を強調」のように、機能ではなく体感を指定している箇所が多いことが分かります。
- 文字が崩れたときの判断
苦手なことはAIに粘らせず、工程を分ける 制作中に出た問題が、テキストの崩れです。動画生成でコピーの文字まで入れようとすると、文字が歪んだり別の文字になったりします。ここでの判断は「動画生成に文字を粘らせない」でした。 代わりに、動画の最後から商品がきれいに写っているフレームを抽出し、それをImages 2.0に渡して、背景・商品名・コピーを整えた広告画像を作りました。動画生成が得意なこと(動き)と、画像生成が得意なこと(文字・レイアウト)で工程を分けた形です。 同じ指示で3回失敗したら、別の工程に切り替えるサインと考える 動画生成には「文字用の余白」だけ残してもらう 文字・レイアウトはImages 2.0や編集ツールに任せる ツールごとの得意分野で工程を分けると、リテイクが激減する
- まとめ:広告の思考は他の商材でも同じ
判断の順番は、商品が変わっても使い回せる 今回の制作の判断を順番に並べると、①伝わるかを判断基準にする、②締めのコピーを先に決める、③説明より気持ちよさで見せる、④文字は工程を分ける、でした。 この順番は、コスメでもガジェットでも食品でも変わりません。商材が変わったら、コピーと「気持ちいい瞬間」を探し直すだけです。 広告は「良い映像か」ではなく「伝わるか」で判断する 締めのコピーを最初に決めると、全体の設計が決まる SNS広告は説明より「見て気持ちいい瞬間」で止める 文字が崩れたら粘らず、画像生成と編集に工程を分ける 実際の手順とプロンプト全文は、実践コースにまとめています。この思考を頭に入れてから読むと、プロンプトの一文一文の意図が見えてくるはずです。